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検証!サンルダムの目的 -名寄川のはんらんシミュレーション-

 天塩川と石狩川水系の、はんらんシミュレーション図が、北海道開発局より発表されています。
 今回は、名寄川(サンル川合流点より下流区間)左岸側で、とくに外水はんらん(越流や堤防決壊)の危険が大きい2箇所(11/7の記事)と、サンルダムの効果が及ばない、下川町の市街地について、はんらんシミュレーション図を見てみましょう。
 各図は、クリックすると拡大します。

氾濫予測図008 氾濫予測図136
氾濫予測図244 氾濫予測図凡例

(1)天塩川・名寄川合流点付近(kp0.8)
(2)名寄市七線橋付近(kp13.6)
(3)下川町市街地上流(kp24.4)
(4)凡例(浸水深)


(1)名寄川・天塩川合流点直上
(0.8km地点) [動画など]
 予測される洪水に対して、川幅が狭い上に堤防が低く、越流・堤防決壊(破堤)のおそれが大きなところです。
 ここで堤防決壊が生じた場合、名寄市街地の北西側の低地の、およそ250haが浸水する予想です。
 名寄川から溢れた洪水は、自然条件では天塩川の本流に流下して水が引きます。しかし、天塩川には堤防が築かれているため、自然流下によって水が引くことはなく、最大で3mほどの浸水深が予想されます。
 北海道開発局は、サンルダム建設によって、名寄川と天塩川の合流点付近では、1m以上も水位を下げる事ができると説明しています(PDF)
 しかし実際には、サンルダムによって流量を下げるぶん、そのまま天塩川本流の水が入ってきてしまうため、ダムの水位低下効果も半減してしまいます。

(2)名寄市七線橋付近(13.6km地点) [動画など]
 予測される洪水に対して、川幅が狭い上に堤防が低く、越流・堤防決壊(破堤)のおそれが大きなところです。
 ここで堤防決壊が生じた場合、名寄川左岸(南側)の中名寄地区、およそ280haが浸水する予想です。
 名寄川から溢れた洪水は、自然条件では名寄川に再び流下して水が引きます。しかし、名寄川には堤防が築かれているため、自然流下によって水が引くことはなく、最大で3mほどの浸水深が予想されます。
 サンルダム建設によっても効果が足りず、河川の拡幅、堤防の嵩上げ等の対策が必要です。

(3)下川町市街地上流
(24.4km地点) [動画など]
 予測される洪水に対して、川幅が狭い上に堤防が低く、越流・堤防決壊(破堤)のおそれが大きなところです。
 ここで堤防決壊が生じた場合、下川町市街地のほぼ全体と周辺の農地等、およそ250haが浸水する予想です。
 名寄川から溢れた洪水は、自然条件では名寄川に再び流下して水が引きます。しかし、名寄川には堤防が築かれているため、自然流下によって水が引くことはなく、最大で5mほどの浸水深が予想されます。
 サンル川の合流点から上流ですから、サンルダム建設の効果はほとんどなく、河川の拡幅、堤防の嵩上げ等の対策が必要です。



●ダム水没面積よりも小さい治水効果面積

 現状の名寄川の河道を、「100年に1度の大雨」によって生じる最大の洪水が流れ、堤防の余裕が小さなところで決壊が生じる場合には、250~280ha程度の、外水はんらんによる浸水が予想されていることがわかります。
 サンルダムを建設し、360haの農地と森林を水没させることで、下川町市街地を除く、これらの被害を軽減するというのが、現在進められている名寄川の治水計画であり、サンルダム建設計画の根拠です。
 堤防決壊によるこれらの浸水(外水はんらん)は、同時に最大規模では発生しません。ダムによって水没する面積よりも、ダムによって浸水を軽減できる面積の方が、かなり小さくなっていることがわかります。
 しかも下川町の市街地は、サンル川の合流点よりも名寄川の上流に位置するため、サンルダムの建設によっても安全は向上しません。

 上記3か所の危険地域とダム水没予定地を、1枚の地図にまとめてみました。図をクリックすると拡大します。

名寄川浸水予測図

※従来、流域委員会や住民説明会で公表されてきた浸水想定区域図(PDF)では、名寄川流域の平野部のほぼ全域が、塗りつぶされています。これは、今回に紹介したシミュレーションを数十か所で行って多数の図を作成し、それらを全て重ねあわせた図であり(PDF)、河川計画上で「浸水する可能性がある地域」を、1枚の図に表したものです。「100年に1度の大洪水」といえども、流域平野部の大部分が浸水するほどの、大規模な河川氾濫を想定しているわけではありません。



●シミュレーションの前提と治水計画の問題

 名寄川のはんらんシミュレーションは、大まかには以下の条件で計算されています。

1)3日間雨量244mm(100年に1度規模の大雨)とする。
 (現在の河川整備計画では224mm)
2)このときの真勲別地点(サンル川合流点から下流全区間)の流量は1800m3/s。
 (現在の河川整備計画では1500m3/s)
3)このときの名寄川上流(下川市街地付近)の流量は650m3/s。
 (現在の河川整備計画では650m3/s)
4)0.2kmごとに左岸右岸の両岸を計算する。
5)計算水位が計画高水位をわずかでも超える地点を、すべて破堤点とする。
6)各破堤点までは、洪水が河道から溢れることなく、想定流量がそのまま流下してくるものとする。
7)内水はんらんは考慮しない。
8)1メッシュは250m四方。

 実際の堤防には、余裕が大きなところと、ほとんど余裕がないところがあり、危険度にかなりの違いがあります。しかしシミュレーション計算条件の5)では、危険度の違いを全く無視しているため、実際の防災を考える上では非現実的です。しかも、この前提のために、破堤点が非常に多くなっています。
 また、5)と6)の前提条件は、互いに矛盾しています。現実の大洪水では、堤防が流せる量以上の洪水は、そこで溢れてしまうため、下流には到達しません。

 これらのシミュレーションの問題を踏まえた上で、名寄川で「100年に1度の大洪水」が実際に発生する場合を考えると、大洪水の際には、サンルダムの有無にかかわらず、下川町市街地付近で、名寄川がはんらんするおそれが大きいこと、その結果、下川市街地より下流の名寄川では、想定される流量の大洪水は生じないことが予想されます。

 現在のサンルダム建設を中心とする治水計画では、現実の大洪水の際には、ダムによって名寄川のはんらん被害(外水はんらん)を低減するのではなく、下川町の市街地の大部分が浸水することで、下流の被害を低減することになる可能性が高く、下川町市街地の、強制的な遊水池化計画ともいえるでしょう。

 名寄川流域の水害対策としては、先に見てきたように、まず内水はんらん対策が重要です。そして、過去の洪水を大きく上回る「100年に1度の大洪水」を想定する場合でも、部分的な堤防の強化や嵩上げ、河道改修がまず必要であり、それなしには、サンルダム建設によっても重大な水害を解決できず、かつダム建設も意味がないことがわかります。
 実際の堤防の危険箇所や水害の発生要因を、無視し放置したまま、効果のないサンルダム建設に頼っている現状の治水計画を、根本的に見直すことが必要です。
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